ストリップららばい 桜ともえ

大衆的娯楽と考えられている「ストリップ」。踊り子と呼ばれる女性達が音楽に合わせて服を脱いでいくさまを見せる出し物であり、風俗産業の一種とも呼ばれている。男性なら一度くらいは足を運びたいと思っていても、一度もストリップという踊り小屋に足を踏み入れたこともない輩も少なくはないはず・・・。
元踊り子である桜ともえが、踊り子の視点からそのストリップの世界をご案内。昔、足を運んでいた常連の人もお立ち寄りください。

■第8話 引退 NEW!
■第7話 チョット脱線
■第6話 従業員との思い出
■第5話 15分
■第4話 お客
■第3話 女の園
■第2話 ポラロイド
■第1話 はじめまして

2012年05月29日

第7話 チョット脱線

今回のお話しは楽屋での日常風景です。  
        
肩の力を抜いて読んでくださいね。

踊り子の出番は約20分。
フィナーレを迎え全員集合のポラロイドを撮った後は、次の出番が回ってくるまで実質2時間程の休憩になります。
この間は自由時間なので何をしていても誰からも咎められません。

例えば買い物や食事等による外出。
楽屋に整体師を呼んでマッサージをしてもらったり、行きつけの美容師を呼び、睫毛パーマやネイルを施してもらったり、資格を取る為に勉強に励んだり…。
仲良しの姐さんで、休憩毎にバンドマンの彼氏のライブを応援しに行くというハードスケジュールをこなしていた人もいました。
           
思い思いの時間を過ごした後、気持も新たに再び次のステージへと向かいます。

姐さん達が何に興味をもっているのか分かる空間だったので、私は楽屋でのこの光景が好きでした。

女子の会話も弾みます♪
そう…盛り上がった話題と言えば「毛」の処理をどうしているか?でした(笑)

この場合の「毛」とは陰毛を指しますね。
ごめんなさい、予想に反して一気に敷居が低くなったかも…。
でも続けちゃいます。

ある一人の姐さんが「アタシ結構剛毛なんだよね、クセもあるし。束でクルーンて巻いちゃうんだ。」
と話し始めると、別の姐さんも加わり
「あー分かるなぁ、それなら洗浄の後コームで梳かしながらドライヤーするといーよ。温風→冷風交互にさ。」                   
普通なら言おうか言うまいか躊躇する話しも、ここならオープンでした。

「毛は剃る派?抜く派?」というのも熱く語ったような気がします(笑)
「ビキニラインを剃ってから、ツンツンした短い毛を毛抜きで抜く」というのが圧倒的多数だったっけ。
最初は涙が出る程痛いけど、慣れると何故か病みつきになってきます。
何でも慣れ、ですね。

そしてこの剃り方も踊り子なりに気を遣っていました。

まず化粧前の鏡に対してウ〇コ座りをし、(どうしよう、またしてもごめんなさい、ひかないでくださいね…)膝をガッと開きます。
シェーバーで毛を並剃りし、ジョリジョリーっとやってサイド部分に残った短い毛を毛抜きでピピッと抜いていきます。

10日間の公演中、少なくても2〜3回はこのお手入れをしていたと思います。
仕上げには専用コームで梳かしながらドライヤー。

こんな事ですが、私たちは真剣かつ当たり前に行っていました。

何でそんなに陰毛の手入れをするのかと聞かれたら、それはやっぱりハダカの仕事だから、と答えるでしょう。
すっぴんでステージに上がる事はまずありません。
それと同じようにステージでショーツを脱いだ時、あまりにもご立派な陰毛が顔を出すとお客の意識もそちらに行ってしまうんです。
「え、こんなカワイイ子なのにヘアーはワイルドなんだ…」みたいな。
なのでやりすぎない程度に、お手入れは必ずしていました。

あ、だからと言って場内で踊り子のヘアーに注目しなくていいですよ(笑)
「ジロジロ見てんじゃねぇ!」と言われてしまうので。
本当にこんな口調です。
もし見るのなら、どうかサラリと見てくださいね。

それからもう一ネタ。
性癖のある姐さんと同じ楽屋になった時の体験談です。

長く艶やかな黒髪、東洋美人な顔立ちの彼女は様々な場所(特にお風呂場)でウ〇コをしてしまうという衝撃的な癖の持ち主でした。
別の姐さんから噂は聞いていてある程度の予備知識はあったのですが、まさか実際その現場に居合わせる事になるとは…

彼女がその行為によって何に悦びを得ていたのか、未だ疑問です。
いや、決してその答を知りたい訳でもないのですが。

あれは新宿の劇場に乗った時の事、 楽屋は8畳程の大部屋で7人の踊り子が所狭しと肩を並べて過ごしていました。
歌舞伎町という土地柄、人数のわりに楽屋は手狭、独立したお風呂スペースはありません。
シャワールームと言ってもトイレの便器の上にシャワーが備え付けてあるだけの超簡単な造りでした。
                
何日間かの公演を終え踊り子同士のコミュニケーションもとれてきた頃、例の事件が起こったのです。

私は出番を終え、汗を流すため洗浄へとむかいました。
狭く湿気が立ち込めるシャワー室は、いつもならシャンプーやボディーソープの女子の香りがプンプンです。
が、その時はなぜか異様な臭いがしたんです。
「あれ、トイレ詰まったかな?排水溝の臭いかも。」
と便器の蓋を開けて見ても特別
異常は感じません。
「うーん、気のせいかぁ。」
とシャワーの蛇口をひねり汗を流しながらふと足下に目をやると、視線の先に茶色い物体が…!

「キャー」っと響く自分の声。
ゴキブリを見ただけでもびっくり、ゾッとするのに、まさかこんな所にウ〇コだなんて!!
なんで?ここはどこだ?誰のウンコ?
人間の、しかも女子の、そして大の大人のそれを見たのは初めての体験でした。
ゴキブリ<痴漢<女子のウ〇コ
私の頭はそれはもうパニックです。

楽屋にいた姐さん達が「桜どぉした?」と集まってきました。 
「ね、ねぇさん…!」
「なによ?」
「ウ〇コです…」
「は?」
「だから誰かのウ〇コが落ちてます(涙)」

「あー、チョットそこどいてみな。」

慌てる素振りを全くせない姐さんに違和感を覚えた事、今でも良く覚えています。
びしょびしょに濡れた私の身体にバスタオルをかけてくれ、その場をバトンタッチしました。

器の大きいその姐さんは、慣れた手つきでウ〇コを処理、シャワー室を綺麗に洗ってくれたんです。 
そして一言、「犯人は〇〇だな。」
「桜って〇〇と一緒に乗るの初めてだっけ?」
「あ、はい。」
「だからだよ、アンタの反応みて楽しんでんだよね。〇〇と一緒になると、大体やるんだあのコ。あんま気にしないで…って言われても気にするか。初めてだもんねぇ。」 
「気にしないんですか?ウンコがあっても気にしないんですね…?」
「チョットそんなに真面目にならないでよ(笑)こんな業界だからさぁ、色んなコがいるわけよ。ストレスがこーゆう形になって出ちゃうんじゃない?」
「あー、なるほど…。」
私の人生で、ウ〇コについてこんなに考えた事はありません。
だってウ〇コはトイレでするものだと思ってたし(苦笑)
公共の場に平然と落ちている、人のウ〇コに遭遇したのはそれが最初で最後。
最後であってほしいかな。
ふぅっ。

当時彼女は27歳。
あの癖は直ったのだろうか…?
結婚はできたのだろうか…?
子供は…?
余計なお世話だけど、そんな思いが頭を過ってしまうのです。

私は例えどんなにストレスが溜っても、ウ〇コだけはトイレでしたい!その思考回路だけは正常であってほしい…と切に願っています。

皆さん、こんな下ネタにお付き合い下さり感謝します!!

最後になりましたが、このストリップららばいはノンフィクションでお届けしています…。 


さて次回は…、踊り子の賞味期限、引退を考える時、引退後…その辺りをお伝えしたいと思います。
posted by 桜ともえ at 17:42| ストリップららばい